用語説明

JBIG符号

Joint Bi-level Image Experts Group

G3ファクシミリ符号化方式(標準化:ITU-T)の1つ。G3ファクシミリを高速化する符号化方式で,2値静止画画像圧縮符号化方式という。中間調画質の通信において高圧縮符号化を可能とする(2値静止画画像圧縮符号化方式)。多様化する画像通信用の新しい符号化方式としてつくられ,シーケンシャルビルドアップとプログレッシブビルドアップを両立させている。本符号は1993年にITU-T勧告T.82として勧告されたが,ファクシミリには1995年にシーケンシャルビルドアップに対応した方式(シングルプログレッションシーケンシャルJBIG符号化)がITU-T勧告T.85として適用された。プログレッシブビルドアップに対応するJBIG符号器は1/2に縮小する解像度変換を伴う差分レイヤ符号器と最低解像度レイヤ符号器によって構成される。ITU-T勧告T.85として勧告されたシングルプログレッションシーケンシャルJBIG符号はJBIG符号器のうち最低解像度レイヤ符号器のみを用いて実現される符号(図1)。

◆ 《シーケンシャルビルドアップ》

上から下へ画像が再生される方式。

◆ 《プログレッシブビルドアップ》

ラフではあるが全体画像を表示し,その後,必要に応じ追加情報を加え,画像の品質向上を図る方式。

◆ 《最低解像度レイヤ符号器》

画像通信用の符号化方式であるJBIGで用いられる,プログレッシブビルドアップに対応する符号器(図2)。

図1_JBIG符号器の構造図2_最低解像度レイヤ符号器の構成