用語説明

M-SCP(移動通信サービス制御ノード)

Mobile Service Control Point

1994年に開発した発信系,着信系のサービス。従来の移動通信交換機(MSC)が制御していた3つの機能のうち,スイッチング機能のみをMSCに残し,情報処理的な機能であるサービス制御機能とホームメモリ機能を専用のM-SCPに分離することによりソフトウェアの簡素化を図り,高度なサービスの迅速な提供を可能としたもの。

(1) 発信系サービス

代表としては「内線接続サービス」,「相手先限定サービス」,「三者通話サービス」,「クイックナンバーサービス」等がある。

① 内線接続サービス:あらかじめ設定した内線番号で同一グループ内での通信を可能にするサービス。

② 相手先限定サービス:発信を特定番号に限定するもので,ビジネス利用,特に私用電話を抑制するもの。

③ 三者通話サービス:通話中の呼と保留中の呼を切り替えながら通話する“切り替えモード”と三者同時に通話する“ミキシングボード”を用意した。

④ クイックナンバーサービス:♯+4桁の番号だけで端末からの発信を可能にしたサービス。

(2) 着信系サービス

「通話中機能選択」,「ダイレクトナンバー」,「アクセスナンバー」等を開発した。

① 通話中機能選択:これまで圏外や電源断,無応答時にのみ利用可能だった留守番電話や転送電話の機能を通話中にも可能にした。キャッチホンのON/OFF機能も付加している。

② ダイレクトナンバー:1本の契約回線にデータ通信やFAX通信のための専用番号を新たに設け,パソコン等を直接呼び出すことを可能にしたサービス。

③ アクセスナンバー:複数の携帯端末で1つのグループを組み,代表番号にダイヤルすると空き移動機を選択して着信するというもので,イベント会場の会場整理等に適している。

④ ポケットベル着信転送時のガイダンス追加機能:従来提供してきた着信転送サービスの機能を拡張し,着信転送時にポケットベルセンタに転送する旨のアナウンスを行うサービス。