用語説明

PHS MoUグループ

PHS Memorandum of Understanding

日本で標準化され,サービスが開始されているPHSサービスの国際普及を図るために設立されたPHS MoUの署名者によって運営される国際的な組織。PHSを世界各国へ導入普及し,電気通信ユーザの利便性を向上し,世界の人々の利益に貢献することを目的に,1年間の設立準備期間を経て,1995年夏に設立準備会が発足し,1996年7月3日にシンガポールで開催された設立総会により正式発足している。PHS関連の知的所有権,PHS技術仕様を国際的な仕様とするなどの共通課題を扱っている。

活動は,(1)PHS技術仕様の作成,(2)PHS端末の共通利用の促進,(3)PHSサービスの開発,(4)PHSに関するセキュリティ管理,(5)PHSに関する知的財産権(IPR:Intellectual Property Right)の円滑な使用の支援,(6)PHSの普及啓発,である。これらの活動を推進するため,①各国の様々なネットワーク環境に適用しやすい技術仕様を作成するテクニカルWG,②PHSに関する知的所有権の円滑な使用を推進するIPR-WG,③マーケティング活動を推進するビジネスWG,④PHS MoUニュースの発行,セミナー開催等を行うプロモーションWG,の4つから構成されている(図)。

基本的なPHSネットワーク/無線のインタフェースはもとより,国際ローミング,WLL等に関する標準化も進められている。最近はPHS/GSMデュアルサービスの導入,PHS-WLLの導入推進,データアプリケーションの検討などビジネス面での多様化に向けた検討に期待が寄せられる。

図_PHSMoUグループ体制