VAD法
Vapor Phase Axial Deposition
光ファイバ母材製造方法の1つで,NTTが中心となって開発した。光ファイバを製造する場合,プリフォームというガラス棒をまずつくらなければならない。酸水素バーナーの炎の中にファイバの原料となるガス体(四塩化ケイ素,四塩化ゲルマニウム等)を混ぜると,炎の水分とガスが反応して小さな新しいガラスのすすができる。このすすをダミーと呼ばれる石英の棒につけ,すすの成長に合わせてゆっくり回転しながら引き上げると多孔質母材ができる。これをさらに加熱して,透明なプリフォームをつくる。このプリフォームを熱しながら引き延ばし,さらに熱硬化性の樹脂を塗布し補強するなどして光ファイバの素線がつくられる。