アルゴサット
総重量15gという世界最軽量の超小型位置送信機。
国際的な鳥類保護団体であるハードライフ・インターナショナルと(財)日本野鳥の会からの要請を受けて開発を進めてきたもの。環境庁が実施を決定した「ホウロクシギ」の「渡りルート」解明のための共同調査プロジェクトに対して提供する。
「ホウロクシギ」は体長60 cm,体重800 g位の大きさのシギ科の鳥で,オーストラリアで越冬し,日本・韓国・中国を経由して中国東北部・ロシアで繁殖する。
野鳥に位置送信機を装着する場合,その重量を野鳥の体重の4%以下(米国の動物学者ブランダーとコクランが経済的に求めた値)とする必要があることから,これまでの位置送信機ではツルやハクチョウ等の大型の鳥類の「渡りルート」調査しか実施できなかった。「アルゴサット」の開発により保護の必要性が高いカモやサギなどの中型の鳥類(体重400~900 g程度)にも装着が可能となった。