送信側で圧縮をかけて符号化し,受信側ではこの逆の伸長を行って信号を取り出す方式。PCM方式による音声符号化では,連続的に変化するパルスの振幅を離散的な数値に変換している(量子化)。この量子化時に生ずる誤差を量子化雑音といい,信号電力に関係なく一定の値となるため,小さい信号ではS/Nが悪くなる。これを改善するため,信号が小さいときは量子化ステップを小さく,大きいときには量子化ステップを大きくとり,一定のS/Nを得る非直線量子化が行われる。この圧縮伸長の法則にはm-1awとA-1awの2種類があり,前者はNTTのPCM-24に,後者は主としてヨーロッパで用いられている。