音声圧縮
音声信号に含まれる冗長性等を利用して,通話品質を損なわずにデータ圧縮を行うこと。音声信号はPCM符号化方式により64 kbit/sのディジタル信号に符号化されるが,音声圧縮により,ディジタル回線を効率的に利用(例えば32 kbit/sへ圧縮した場合,64 kbit/sの1 chを2回線として利用可能)できる。双方向通信の応用では,符号化と復号化を発声された音声に対して遅れなく処理する必要があるため高速なシステムが要求される。代表的なものとして自動車・携帯電話がある。この他映像と組み合わせた応用としてテレビ会議やテレビ電話の音声部分の伝送にも圧縮符号化が使われている。蓄積メディアでは,入力された音声に対して符号化と復号化を必ずしも遅れなく処理する必要がない。電話帯域の応用では,留守番電話でのメッセージ録音,機器の操作手順を音声で説明する音声応答,パソコン通信で文字に代えて音声を送る音声メール等がある。