ダイナミックルーチング
Dynamic Routing
IPネットワークのルーチング情報を管理するための手段。ルーチングプロトコルにより自動的にルーチング情報を入手し,通信を行う。時間帯ごとのトラヒック状況に応じて,トラヒックを柔軟に最適ルートに迂回させる(適応迂回)技術で,動的経路選択のことをいう。大別して次の2つに分類できる。
① 時変ルーチング:トラヒックの時間帯のパターン変動に応じてルーチングを変える。
② 実時間適応ルーチング:実時間でトラヒックに追随してルーチングを変える。
従来のルーチング方式は,階層網を対象とした遠近回転法(far-to-near-rotation)に基づく固定迂回方式であり,弱点はその時々のトラヒックや網設備の状況に応じた柔軟な網運用ができないことになった。ダイナミックルーチングは,これまで迂回順序が固定であったものを迂回先としてすべてのルートを対等に扱い,トラヒック状況に応じて迂回先を自由に選択できるようにした。