ディジタル衛星通信車載局
災害時の通信回線を迅速に確保する衛星通信機器を4tトラック1台に搭載した機動力に富む衛星通信車載局。これまでのアナログ方式の衛星通信車載局(SK-01T/SC-01T)に代わるKu帯を使用したディジタル方式の衛星車載局で,1996年11月に導入した。
本車載局は数種類のインタフェースでディジタル網への接続が可能で,特設公衆電話の開設,専用線や交換機間パスの救済など高い通信能力を有し,また移動・設営も容易とするなど,今後のNTTの災害対策に対する取り組みの中で,早期に192 ch(電話換算)までの通信回線を作成し,災害発生直後の重要通信確保に向け大きく貢献する役割が期待されている。
主な特徴は以下のとおり。
① 従来の車両2台構成から1台構成とし,機動性を向上させるとともに,総重量を8t未満に抑え,普通運転免許で運転が可能。
② 車両での運搬が不可能な場合に備え搭載品をコンテナ,アンテナ,および発動発電装置に分割し,それぞれをヘリコプターで空輸可能。
③ 自動的に衛星を捕捉可能で,経緯度データの取得と車載局用自動車の運転を支援するため,GPS利用のナビゲーションシステムを搭載。
④ 電源は搭載発動発電装置のAC100Vの他,市販の商用AC100Vも受電可能。