INAPオペレーション
Intelligent Network Application Protocol
OSIモデルのアプリケーション層にあたる第7層に含まれるインテリジェントネットワークアプリケーションのためのプロトコル。
機能メニューを利用するためのINAPオペレーションと,それによって実現される機能の概要は以下のとおり。
(1) IDP(InitialDP;接続指示要求)
NTTの市内交換機に事前に設定しておいた判断基準に合致した呼が発呼された場合,市内交換機からSCP(サービス制御局)に接続指示要求を行うためのオペレーション。判断基準には以下の2つがある。
① 加入者線ごとの判断基準:事前にNTTの市内交換機にSCPアクセス契約加入者登録工事を行っておき,その加入者の発呼によってSCPに問い合わせる条件。
② 交換機ごとの判断基準:事前にNTTの市内交換機にSCPに問い合わせるべき条件(ダイヤル番号等)を登録しておき,その条件を検出した場合にSCPに問い合わせる条件。
(2) RRB(Request Report BCSMEvent;BCSMイベント報告要求)
呼関連イベント(話中,無応答,応答,切断,放棄)が検出された場合,SCPに通知することを市内交換機に要求するためのオペレーション。市内交換機は,本オペレーションでSCPから要求された呼関連イベントを検出した場合,SCPにその旨の通知を行い,要求された条件に応じて呼処理を継続するか,または呼処理を中断してSCPからの次の機能メニューの動作指示を待つ。
(3) ERB(EventReport BCSM;BCSMイベント報告)
RRBによって要求された呼関連イベントをSCPに通知するためのオペレーション。市内交換機はSCPに要求された呼関連イベントを検出した場合,SCPにその旨の通知を行う。
(4) CON(Connect;接続)
指定する接続先へ回線を接続させるためのオペレーション。市内交換機はSCPから指示された接続先へ通話回線を接続する。
(5) RC(Release Call;呼解放)
呼を解放するためのオペレーション。NTT網は呼を解放する。