用語説明

LASER(レーザ)

Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation

赤外,可視,紫外領域の電磁波を発振する装置。位相がそろった単色の光波を発生する特徴を持つ。単語の頭を連ねてレーザと呼ぶ。

◆ 《レーザ共振器

レーザでは,共振器と呼ばれる構造の中に光を閉じ込め,増幅することによって強い発光を得ている。通常用いられているF-P(ファブリ・ペロー)型レーザの共振器は2枚の反射鏡を平行に配置した構造になっている。半導体の発光により生じた光は両側の反射鏡で反射されて,その間を往復しながら増幅され,強力な発振光が得られる。DFB・DBR等の単一波長レーザでは,鏡の代わりに波長選択姓を持った回折格子を用いることによって単一波長で発振を得ている(図1~3)。

◆ 《DFBレーザ(Distributed Feedback Laser;分布帰還型レーザ)》

単色性に優れた単一波長レーザ。レーザ共振器全体に回折格子が形成された構造になっている。構造が単純であるため,製造が容易であり安定性も高く,長距離大容量通信用の光源として広く用いられている。通常のファブリペロー形半導体レーザ(FP-LD)では,高速パルスで直接変調すると,発振縦モードが跳躍したり,その数が増加し,光ファイバ伝送の質を低下させる(モード分配雑音)。そこで,回折格子などで波長を内部で分布的に設定できる構造を導入したレーザを単一縦モードLDあるいは動的単一モードLDと呼び,その代表的なものがDFB-LDである。

図1_F-Pレーザ_図2_DBRレーザ_図3_DFBレーザ