用語説明

No.7信号方式

局間信号方式としてITU-Tで7番目に標準化された信号方式。ITU-TではNo.1~No.7までの信号方式を標準化しているが,No.1~No.5までは個別線信号方式,No.6以降は共通線信号方式となっている。No.7信号方式は,通話回線と信号回線が対応しない非対応網構成を採用しており,信号局間で信号を転送する場合,信号中継局を介して信号が転送される。また,信号ユニットの可変長化(No.6信号方式では信号長は固定),信号速度の高速化が図られており,電話サービスはもとよりISDNを実現するための局間信号方式として採用されている。

◆ 《MTP(Message Transfer Part;メッセージ転送部)2》

No.7信号網のレイヤ2プロトコル

◆ 《MTP-3b》

広帯域用に拡張したSCCPだけでなく,既存のISUPやSCCPの転送をも考慮した設計になっている信号用AALの上位に位置したプロトコル

◆ 《SCCP(Signalling Connection Control Part;信号接続制御部)》

No.7共通線信号方式において,回線と非対応な(通信回線に対応しない)付加的ルーチングを実現する機能。回線処理と直接関係ないデータベース問い合わせのような付加サービスのための信号情報や保守・運用情報を,No.7信号網を用いて効率的に転送する。SCCPはISUPと同様ITU-Tで標準化されている。

◆ 《TCAP(Transaction Capabilities Application Part;トランザクション機能応用部)》

No.7共通線信号方式において,回線接続とは独立な制御を行うようなサービスで共通に使われる機能を規定したもの。これはSCCPと連動して使用され,網内のデータベースへのアクセス等が効率的に実現できる。