用語説明

PCM(パルス符号変調)

Pulse Code Modulation

標本化された信号波形の振幅を,一点ごとに対数目盛りの数値に置き換えて符号で表す符号化の方法。最も一般的に用いられている音声符号化方式で,NTTではPCM方式により音声信号を64 kbit/sのディジタル信号に変換して伝送している。まず送信側では,0.3~3.4 kHzに帯域制限された電話信号を,8 kHzの周波数でサンプリングして振幅が連続的に変化するパルス列に変換する。次にこのパルス列の振幅は無限の値をとるため,これを離散的な数値に置き換える量子化という操作を行う。量子化によって離散的な数値に置き換えたパルス列を,電話信号の場合は,8bitで符号化(28=256の振幅値を表すことができる)して,この符号を伝送している。したがって音声1チャネルは,8×8=64 kbit/sに符号化される。受信側では,受信した2進符号から,量子化,符号化の逆の過程により,パルス列を再生して,このパルス列を低域ろ波器に通して元の音声信号を得ている。