用語説明

PHOENIXプロジェクト

NTTが推進している,高速・大容量の光ファイバネットワークを最大限に活用して,あらゆる分野へマルチメディアサービスを提供し,魅力ある街づくりに貢献しようとするプログラム。光ネットワークを使った高速通信サービスの多様なアプリケーション開発が主たる目的で,お客さまのニーズを先取りした情報通信のサービス基盤の構築を積極的に進めることとしている。

本プロジェクトの推進は,1997年12月にPHOENIX推進協議会が設立され,240社が参加し活動のスタートをきった。

プロジェクトが目指すべき具体的な取組みの課題は以下の4点である。

① 光ネットワーク,マルチメディア技術という高度情報流通基盤を活用し,日本経済・関連産業の活性化,再生を図るとともにNTTは自らの情報ビッグバンへの対応も進めていく必要がある。特に,グローバルスタンダードと規制緩和の大きな波が押し寄せている金融と情報流通の構造改革は産業構造全体への影響が大きく経済再生の突破口となる。

② 東京の都心をモデルに,光ネットワーク上に経済,社会,文化等のアプリケーションを展開することで,街づくりを進めていく。東京が国際都市として必要な情報ハブ機能(情報流通が集中する拠点機能)を整備した新しい街づくりにチャレンジし,世界の人々が集える都市,海外の投資を呼び込める都市に展開していくことがキーポイントになる。

③ サイバーネットワーク活動が広く世の中に普及し,教育,医療,福祉,雇用等の国民生活の向上に役立つアプリケーションの開発が国家戦略として着手されるための先鞭としてプロジェクト活動が展開されている。

④ マルチメディアインフラとアプリケーションの開発のSTEPについては具体的な道筋がついたといえる。欧米の主要国に比べISDNの通信インフラ構築で優位に立ち,さらに光ネットワークインフラの構築も急速に進展している現状に鑑み,今後,世界に先駆けて高速・広帯域のマルチメディアインフラの活用を推進することにより,一層の事業領域の拡大とグローバルな情報ビッグバンの中での競争戦略としてプロジェクトを推進していく必要がある。