Real-Time Mach
米国カーネギーメロン大学(CMU)で開発されたマイクロカーネルアーキテクチャに基づいたリアルタイムオペレーティングシステム(OS)。処理の速さよりも,優先度に応じた処理や処理品質の保証を目指したOSで,様々なアーキテクチャのコンピュータで動作する。
Real-Time Mach NTT Release 2.0はMKng版とReal-Time Machマルチメディア拡張第2版を1つにまとめたうえ,バグやFreeBSD 2.2.8-RELEASEと共存させるうえでの不都合を解消し,FreeBSDのパッケージ形式を用いたバイナリパッケージを作成し,インストーラのメニューにReal-Time Machの項目を追加したもの。
◆ 《マイクロカーネルアーキテクチャ》
マイクロカーネルアーキテクチャとは,オペレーティングシステム(OS)を,
・ マイクロカーネル:様々なOSで共通の基本的な機能を提供
・ システムサーバ:OSごとに特有な機能(OSパーソナリティ)を提供
に分けて実現するもの。
この結果,カーネルのプログラムサイズは小さくはなるが,小さいカーネルがすべてマイクロカーネルというわけではない。マイクロカーネルはカーネルレベルで動作し,システムサーバはユーザレベルのアプリケーションとして動作するのが一般的である。システムサーバの代わりに,ユーザのアプリケーションにリンクされるライブラリとしてOSパーソナリティを提供するシステムもある。
マイクロカーネルアーキテクチャはモノリシックカーネルアーキテクチャと比較して,
① 様々なOSを同時に実現することが容易である
② リアルタイム機能のサポートが容易である
③ OSの拡張性,保守性,移植性が高い
という特徴がある。