エコロジーネットワーク
行政,産業,家庭,さらには大学等の研究機関をネットワークで結び,センシングシステムによって収集した環境情報,産業からの廃棄物情報,家庭からのリサイクル情報を共有・公開することによって,地球環境保護に役立てようというもの(図)。地域ベースの環境保護活動の推進を主な目的として,マルチメディアが地域の環境保護へどのような形で貢献できるのかという問いに対する具体的な回答の1つとして提案された。
エコロジーネットワークは,県を単位として想定され,行政,産業,市民の3者の参加によって初めて機能するものであり,県単位が最も有効であると考えられる。センシングによって得られる地域の環境情報,産業界からの廃棄物情報,家庭からのリサイクル情報等がネットワークを通じて地域エコロジーセンタに集約され,データベース化される。これらの情報を共有,公開することによって地域レベルでの環境保護活動に役立てようというもの。さらに,地域エコロジーセンタは,太陽光発電や燃料電池システム等のクリーンで自立型のエネルギー源を備え,災害時にはエコロジーネットワークを災害対策ネットワークとして機能させることも想定している。
平常時のエコロジーネットワークの機能は,①環境情報の共有・公開,②環境教育・研究の支援,③ゼロエミッション(廃棄物ゼロ化)の推進,の3つであると考えている。さらに,地域エコロジーセンタに自立型のクリーンエネルギー源を備え,災害時には災害対策ネットワークとしても機能する。