気候変動枠組条約締約国会議(COP)
地球温暖化防止のため二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガスの排出規制を行うという気候変動枠組条約(地球温暖化防止条約)が1992年5月に国連総会で採択され,1994年3月に発効された。しかし,この条約には温室効果ガスの具体的な削減目標が明示されておらず,また2000年以降の取り組みが定められていない,等の不十分な点があったため,この条約を採択した各国による気候変動枠組条約締約国会議(COP)が1999年までに5回開催されている。京都で開催された第3回締約国会議(COP3)では,具体的に各国が2008年から2010年までに,1990年レベルに対して削減する温室効果ガスの目標などを盛り込んだ「京都議定書」が採択された。各国別削減目標は,日本6%,アメリカ7%,欧州連合(EU)8%,等である。議定書発効には,①55カ国以上が批准,②批准した先進国のCO2排出量が先進国全体の55%を超える2つの条件を満たす必要があるが,これまでに批准したのはジャマイカ等の発展途上国14カ国にとどまっている。先進各国が批准を見合わせている理由は,温暖化ガスの排出許容枠を先進国間で売買する「排出権取引」のルールや議定書の罰則規定がはっきりしていないためで,日本政府も議定書の運用ルールが確定した後,関連する国内法を制定して批准手続きに入る方針。2000年秋に開催される締約国会議が交渉の最終期限。