高度IN(インテリジェントネットワーク)
Advanced Intelligent Network
高機能系ノードに集中配備したサービス制御機能から,国際標準のプロトコルによって,基本呼の状態遷移モデルを配備した交換機にサービス制御の指示を行うことでサービスを実現するアーキテクチャで,ITU-T勧告をベースとしたNTTのINを指す。高度INを構成する設備は,高度電話サービスのサービス制御を行うMHN-SCP(MultiMedia Handling Node-Service Control Point),データ管理を行うSMS(Service Management System),MHN-SCPのオペレーションを行うMHN-SCP-OpS(MHN-SCP Operation System)で構成されている。NTTの電話網ではサービス制御機能やサービス管理機能を交換機と分離するという意味でのINの構成は,ITU-Tでの標準化以前に適用されている。しかし,従来の構成では,サービス制御機能と交換機能が必ずしも明確に分離されていないため,サービスの追加ごとに多少交換機にも機能の追加・変更が必要となっている。このようなINとITU-T勧告をベースとしたINを区別するために用いられる。また,高度INでは,ITU-Tではまだ規定に至っていないインタフェースについても規定している。例えば,サービス制御機能とサービス管理機能間やサービスを実現するプログラムの実行環境などが挙げられる(図)。
◆ 《SMS(Service Management System;サービスマネジメントシステム)》
高度INのサービス管理機能を実現する装置の名称。サービスを実現するプログラムのサービス制御機能への配信や,お客さまの個々のニーズに応じたサービス条件の適性化などの機能を受け持つ。
◆ 《BCSM(Basic Call State Model;基本呼状態モデル)》
高度INにおける交換機側に持たせるサービス非依存の基本呼の状態遷移モデル。INサービス起動または状態通知用のDP(Detection Point)と呼の各安定状態を示すPIC(Point In Call)から構成される。