サイバーランキング
アクセスログの分析結果をWWWブラウザからビジュアルに表示するツールとして開発された。表示にJAVAアプレットやVRMLを使用することによって,多次元データを図形の形・大きさ・色等を使った2次元・3次元のグラフによる表現が可能になり,分析結果の表現力が格段に向上した。また,グラフの部分拡大・縮小や全体の再表示が可能であるから,1画面内で全体傾向の把握と詳細検討ができる。
サイバーランキングは,(1)抽出系プログラム,(2)分析系プログラム,(3)表示系プログラム,に分けられる。
(1) 抽出系プログラム
WWWサーバが出力するアクセスログを定期的に収集する。分析したいWebページのURLを設定したファイルに合わせてデータを抽出する。このときログに残されるタイムスタンプが前後することがあるので時間順に並べ替える。
(2) 分析系プログラム
(a)アクセス系(ページビュー),(b)visit,(c)関心度,(d)アクセス経路の基本分析項目,(a)アクセスした利用者別の分析,(b)サーバのページ別の分析,を基本分析区分として,これらを組み合わせた項目を分析する。さらにこれらの項目は月別・曜日別・日別・時間帯別に分析した結果を蓄積する。
(3) 表示系プログラム
NTT情報通信研究所(当時)が開発したINFOVISERを利用している。サイバーランキングでは,INFOVISERのグラフ表示形式の定義テンプレートを用意している。グラフ形式は2次元グラフもしくは3次元グラフで表示する。2次元グラフにはINFOVISERを使用し,3次元グラフの表現にはVRMLを使用する。
2次元グラフではグラフの部分拡大縮小機能や図形が密集している部分を見やすく表示するFISH EYE機能が使える。3次元グラフではグラフを自在に回転させることによって様々な視点からグラフ全体を分析することができる。