1つひとつの神経細胞に流れる電流は小さくても,1つのブロックの中の多数の神経細胞が同時に働くと,頭外からでも観察できるぐらいの量になる。この神経電流を電圧という形で測定しているのが脳波である。頭皮上で数マイクロボルト(1マイクロボルトは100万分の1ボルト)の大きさになる。この神経電流は脳全体に流れるが,脳の場所場所で活動の様子が違っているので,頭皮の上で脳波を測定してみると,測定する場所でその波形が微妙に違ってくる。その脳波の波形の時間的な変化や場所による違いから,脳の中でどのような活動が行われているのかが推測できる。