半導体ウエハ
ICや半導体レーザなどに使われている,表面をきれいに磨いた半導体の円板。ICではシリコン製が主流であるが半導体レーザ,高周波トランジスタには,ガリウムひ素,インジウムリン等2種以上の元素の化合物からできている半導体も使われている。シリコンの場合,円柱状の単結晶を厚さ500 mm(1mmは100万分の1m)程度の円板に切ってつくる。半導体メーカは切り出した単結晶の円板上に,回路転写等の手法で微細加工し,IC,LSIをつくりあげる。円板の口径には8インチ(1インチは2.54 cm),10インチ等がある。半導体ウエハ上の微細加工は年々高密度で微小になっているが,製造,検査手法も次々と新しくなっている。特に回路を円板上の2次元だけでなく,上に積み上げるなど3次元構造にしたIC,LSIが増えており,2次元の検査だけでなく,立体的検査が求められている。従来の走査型電子顕微鏡には大きすぎ,ウエハを割って破片を検査していたが,ホロンの開発した電子顕微鏡はウエハを壊さずにそのまま検査できるが,構造が複雑になると,それだけ検査方法も難しくなり技術革新が求められる。