用語説明

HDTV

High Definition Television

現在のテレビに比べ,格段に高精細の画像を生み出すことのできるテレビで,走査線の数は現在のテレビの2倍以上である。画面の縦横比率は現行の4:3に対し,16:9とやや横長になっているのが特徴。テレビ放映用にとどまらず,高精細な画像を利用して医療,各種データベースづくり,科学やデザイン用フィルム製作等,多様な用途が見込まれている。HDTVの中心機器はディスプレイである。これまでは業務用が主であったが,最近では家庭に照準を合わせた新しい機器づくりが各メーカで進み商品化されている。応用分野が広範にわたることから,HDTV向けのVTR,カメラ,伝送装置等の周辺機器の開発も進み,大きな市場になろうとしている。アナログHDTVの規格は,NHKが開発した「ハイビジョン」(走査線1,125本)と欧州の「HD-MAC」(走査線1,250本)があったが,欧州は途中ディジタル方式に方針転換し,アナログ方式は日本の「ハイビジョン」のみとなった。しかし,日本でもBSおよび地上波のディジタル放送が開始されることに伴い,ディジタルHDTV方式の検討がARIB電波産業会)で行われ,有効走査線数1,080本のインタレース方式「1080I」と720本のプログレッシブ方式「720P」の2つが規定された。

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