To view PDF files

You need Adobe Reader 7.0 or later in order to read PDF files on this site.
If Adobe Reader is not installed on your computer, click the button below and go to the download site.

9月号 2021 Vol. 19 No. 9

English

View from the Top

■ 概要
従来のNTT R&Dの要である3つの総合研究所に加え、導入段階に近い開発を担う、NTT IOWN総合イノベーションセンタが2021年7月1日に設立されました。IOWN構想のカギを握る光信号と電気信号を融合する光電融合技術の創造と活用に向け奮闘するIOWN総合イノベーションセンタ。塚野英博センタ長に新センタ設立の目的や使命、トップに求められる資質について伺いました。

Front-line Researchers

■ 概要
日本のデータセンタの消費電力は2015年時点で日本の年間消費電力の1%という試算があります。データの処理や伝送の高速・大容量化に伴い、消費電力は増加傾向にあるため、この低減は重要な課題となっています。この課題解消に向け、シリコン基板上に化合物半導体を高密度集積する革新的な技術の研究開発により、光・電子融合集積回路の実現をめざす松尾慎治上席特別研究員に研究活動の進捗と研究者としての姿勢を伺いました。
■ 概要
技術革新に伴い、膨大で多種多様なデータの生成、収集、蓄積が可能となった現代。これまで見過ごされてきたデータを解析し、ビジネスに活用する取り組みがなされています。こうした中、新たな視点でデータを活用し、社会課題解決に臨むNTTドコモ。モバイル空間統計、AI渋滞予知等の研究・実用化に挑む寺田雅之担当部長に、現在の研究開発の進捗や研究開発者の醍醐味を伺いました。

Rising Researchers

■ 概要
現在の深層学習ではデータを1カ所に集約したうえでモデルを学習する場合が一般的ですが、近い将来には取り扱うデータ量の増加やプライバシ保護の観点から、データが分散蓄積されることが予想されます。今回はそうした時代にあってもあたかも1カ所にデータを集約して学習したかのような機械学習モデルを最適化できる、「非同期分散型の深層学習技術」の研究に取り組む丹羽健太特別研究員にお話を伺いました。

Feature Articles: Creativity and Technology—Designing for an Unknown Future

■ 概要
NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)は創立以来30年間、コミュニケーションの本質を究め、こころまで伝わるコミュニケーションの実現をめざして、メディア処理やデータ科学など、人間の能力に迫り凌駕するための革新技術の創出と、認知神経科学や脳科学など、人間への深い理解につながる基本原理の発見に取り組んできました。本稿では、過去も振り返りつつ、コミュニケーションの本質を究めるCS研の取り組みのいくつかを紹介します。
■ 概要
近年、人との自然な雑談を通して人の対話欲求を充足させることを目的とする、雑談対話システムに注目が集まっています。NTTでは以前より雑談対話システムの研究を続けており、複数の対話ロボットを有機的に連動させ対話のスムーズさ・快適さを向上させる研究など、特色豊かな研究を幅広く進めています。本稿では、最新の深層学習モデルを利用した高性能な雑談対話システムについて、NTTが構築したシステムの詳細や現状の到達点・課題を解説します。
■ 概要
人に寄り添うICTの実現において鍵を握るのが、人の「ふるまい」や「行為」を紐解くこと、つまり「運動」の本質的理解です。人はいとも簡単に運動を実現しているようにみえますが、その背後には、目を動かして目標物をとらえ、視覚情報から運動を生成する複雑な脳内メカニズムが存在します。本稿では、「なぜ運動にとって目が重要なのか」という問いに対して、従来の考え方に加えて、NTTコミュニケーション科学基礎研究所の最新の知見を紹介します。
■ 概要
人は、騒がしい環境の中でも、聞きたい人(目的話者)の声の特徴などの手掛かりに注目してその人の声を聞き取ることができる、「選択的聴取」と呼ばれる能力を持っています。本稿では、この選択的聴取をコンピュータ上で実現することをめざした研究として、目的話者の音声の特徴を示す手掛かりに基づき、混ざった音声の中から目的話者の音声のみを抽出する技術SpeakerBeamについて紹介します。
■ 概要
手で、例えば石をこすっても、持っても、叩いても、その触り心地を毛皮やスポンジだと勘違いすることはないように、人間の触り心地判断はとても安定しているようにみえます。しかし、ベルベットハンド錯覚という現象は、触れた物体に対する触り心地の判断が簡単に歪められてしまうことを示しています。本稿では、この現象の最中の触り心地を具体的に調べた研究や、この現象を応用した触り心地変調手法について説明します。

Regular Articles

■ 概要
将来の光ネットワークでは要求の多様化・ダイナミック化により複雑度が進む中で波長資源の有効活用が課題となります。本稿では深層強化学習を活用した高効率な光パス設計技術による課題解決の取り組みを紹介します。

Global Standardization Activities

■ 概要
ここでは、ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector)SG(Study Group)15において検討が進められている既存インフラである敷設済みメタルケーブルを使い、光ファイバと同等の超高速伝送サービスを提供できる次世代メタルアクセス技術および標準化の動向について、G.fastとMGfastを中心に紹介します。次世代のメタルアクセス技術として期待されるMGfastは、撚線対ケーブルや同軸ケーブル上で10 Gbit/s(上り・下り合計)という伝送速度提供をターゲットとするものになります。

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

↑ TOP