PHS-WRAN
PHS-Wireless Room Area Network
PHSの子機間直接通話機能を利用して簡易かつ経済的にデータ通信ネットワークを構築できる会議支援システム。
本システムは,開発したソフトウェアをノート型パソコン等の携帯端末にインストールし,講義室や会議室等の広さの空間であれば,PHS端末とPIAFSデータ通信カード,そしてノート型パソコン等の携帯端末を持ち寄るだけで,「いつでも・どこでも」簡易にデータ通信ネットワークが構築できる。
さらに,講義や会議の代表者(講師や司会)に向けた資料の配送だけでなく,参加者の側から代表者に向けて,参加した旨を通知する「出席登録機能」,退席する旨を伝える「退席通知機能」,課題や資料の回収の際に用いる「資料提出機能」,配送完了の結果を代表者へ通知する「配送完了通知機能」等の複数の機能を備えている。50人の講義あるいは会議の参加者に対して,A4書類で2枚程度のテキストデータであれば,約2分で配布することが可能。
PHS-WRANで用いるPHSは回線交換型の通信を行うが,有線のLANで行われているパケット交換型の通信とは異なる。しかし,初期ネゴシエーション時間が短いため,通信時間の中に占める回線設定までの時間の割合が小さく,パケット交換のように伝送すべきデータが発生するたびに回線の接続/切断を繰り返してもユーザに対して時間的ストレスを与えずに済む。この特性を活用し,会議室(教室)内のLANの代替として,RAN(Room Area Network)を構築しようというのがコンセプト。
PHS-WRANの主な機能は以下のとおり。
(1) 電子ファイル配送機能
PHS-WRANのサーバから全員もしくは指定した複数のクライアントへ電子ファイルを配送する機能。
(2) 電子ファイル提出機能
配送とは逆にクライアントからサーバへ電子ファイルを送信する機能。
(3) 出席・退席登録機能
会議(授業)への出席者が事務局(先生)に対して出欠とその時間を登録する機能。