キャッシング方式
最近アクセスされたデータをローカルに保持することにより,次回のアクセス時にネットワークを介した要求をせず,アクセスを高速化する手法。インターネットの爆発的な拡大によるバックボーンのリソースの問題が大きく指摘され始めた1996年来,その解決手段としての大規模なキャッシング技術の研究が始められた。現在,大規模な構成でかつ高性能な処理が可能なサーバが幾つかの製品として市場に出ている。
キャッシングサーバでは,クラスタリングによる分散処理技術をベースとして,
① パイプライン処理(データを蓄積しつつ同時にエンドユーザへ転送する)やスケジューリング処理(データ処理の優先付け),高速ディスクアクセスによる処理能力の向上,
② スケーラブルなシステム拡張によるテラバイト級の大規模なシステム構成,
③ 構成サーバ故障時のフォールトトレランスの確保,
等を実現していることが主な特徴である。