用語説明

CATV

Community Antenna Television/Common Antenna Television/Cable Television System/Cable and Telecommunication Television System

一般には,高感度のアンテナで受信したテレビジョン信号を,同軸ケーブル等の広帯域伝送路を通して各家庭のテレビ受信機に分配するシステムで有線テレビともいう。当初は,テレビ放送の受信困難な地域の難視聴者対策として誕生したが,都市型CATVとしてその広帯域性を生かし,双方向機能の追加,インターネットとの接続等の,より多彩なサービスの提供も始まっている。また一部では,同軸ケーブルに代わり,光ファイバケーブルの導入も進められている。

◆ 《都市型CATV》

テレビ放送の同時再送信以外に自主放送を5チャネル以上提供し,加入者端子数が1万端子以上でかつ伝送路に双方向機能を有しているCATVを指す。

◆ 《インタラクティブCATV技術》

インタラクティブテレビ技術と同義で,「対話式(インタラクティブ)の」放送技術のこと。これまでのCATVでは下り信号だけであったが,同軸ケーブルやFM放送のサブバンド,電話回線,無線通信等により双方向の信号を送受でき,視聴者の判断や選択が可能となる。例えば,見たい映画をいつでも見ることができるビデオ・オン・デマンド,ホームショッピング,ストーリーを選択できるインタラクティブドラマはその応用例である。

◆ 《CATV電話》

CATV事業者が既存のCATV設備等(広帯域な伝送特性等)を活用して提供する電話サービス。テレビ放送波や自主放送等の映像信号の伝送帯域(例えば70~300 MHz)の空き部分(上り10~50 MHz,下り350~400 MHz)に,電話用の音声信号を多重して伝送する方式であり,CATV放送センタに設置される電話交換機は,伝送装置を介してNTTの交換機とつながる。CATV放送センタから各電話加入者までは,HUBと呼ばれるある中継ポイントまで光ファイバケーブルを利用し,そこから映像信号と電話音声信号を別々に各加入者宅まで配線する方法や同軸ケーブルにより同一に配線する方法などが検討されている。電話番号は,NTTと同じ番号構成「市外局番+市内局番+加入者番号」が使用される予定である。市内局番は,現在NTTが使用している番号と同じもので市内局番は郵政省が事業者ごとに指定し(NTT,CATV電話事業者等),加入者番号は各事業者が指定された市内局番で付与される。

◆ 《MSO(Multiple System Operator;マルチプル・システム・オペレータ)》

複数のCATV会社を統括し,共同番組を放送するCATV局運営会社。ジュピター・テレコム社およびタイタス・コミュニケーションズ社を筆頭に,多くの地域で電話サービスの提供を計画しているCATV事業者がいる。CATV事業に対する規制緩和が進むに伴って多くなった。