国際衛星インフラ検証トライアル
衛星では,遅延や雨の影響を最小限に抑え,スループットが最適になるよう回線設計することが主な課題となっているため,様々な利用条件下でトラヒック・データを収集し,通信パラメータの最適化を実現することを目的としているトライアルをいう。
NTTとJSAT社の協力により東京・大手町に送信局を設置し,JCSAT-3号機Cバンドを使いアジア各国への衛星通信が可能になっており,1998年4月からシンガポールワン・プロジェクト向けのコンテンツ配信を開始した。本トライアルで,これまでに得られた成果としては,RealPush,MegaCastといったコンテンツ配信技術を使った映像配信サービスを実際に運用し,伝送路基本特性(誤り率等),スループット等の技術検証ができた。
◆ 《JSAT社[(株)日本サテライトシステムズ]》
JC-SAT衛星を所有し,国内・国際向けの衛星通信サービスを提供している。
◆ 《RealPush,MegaCast》
NTT開発の高信頼情報配信プロトコル(RMTP:Reliable Multicast Transport Protocol)を適用したコンテンツ配信用アプリケーションソフトウェア。マルチキャストIPを利用したRMTPの適用アプリケーションとして,新聞等の即時情報をプッシュ型でリアルタイム配信するRealPushと大容量データファイルをまとめて確実に転送するMegaCastがある。