EDTV2
NTSCおよびEDTV1との両立性を前提に,既存の伝送周波数帯域での画面のワイド化および高画質な映像を放送することを目的とした方式。“ワイドクリアビジョン”と呼ばれるもので,1995年7月に本放送が開始された。EDTV1との大きな違いは,迫力ある画面を実現するためハイビジョンと同じ画面のアスペクト比が16:9になり横長になる。また,NTSCよりも優れた画質を実現するため,NTSCとは異なった順次走査という方式を採用している。画面の高画質化に伴い,映像信号帯域が現行NTSCの4.2 MHzから12.4 MHzとなるが,放送波の信号としては,画面を高画質化するための水平・垂直解像度補強信号と呼ばれる特殊信号および制御用の信号を画面に重畳した4.2 MHz帯域のTX信号という形式を用いる。これによりEDTV2専用デコーダ搭載の受像機で,フルスペックの映像が再生できる他,現行のNTSC受像機でも,上下が黒い帯となった映像(画質は向上しない)として再生可能となっている。