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9月号 2020 Vol. 18 No. 9

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■ 概要
新型コロナウイルスのパンデミック下において実施された東京商工会議所の調査によると、67.3%の企業がリモートワークを実施しています。一方で、リモートワーク、テレワーク実施を検討するにあたって、現在テレワークを実施していない企業では、社内体制の整備やセキュリティ確保が課題として挙げられ、テレワーク導入環境整備の支援(要件緩和、対象費用の拡大等)や導入モデルの紹介などが行政に求められています。指定公共機関としてこのニーズにどうこたえるのか、昨年20年の節目を迎えたNTT西日本の展望と姿勢について、同社の岸本照之常務取締役にお話を伺いました。

Front-line Researchers

■ 概要
通信技術の発展は人々の社会生活を大きく変革してきました。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による未曾有の事態においても、リモートワークやオンライン診断といったICTを活用したサービス・アプリケーションは、人々の生活や経済活動を支えてきました。一方、総務省の情報通信白書によると、世界的に普及が進んだIoTデバイス数は現在、約400億ともいわれています。こうしたサービスやアプリケーションを支えている光通信インフラの研究開発と実用化に至るまでの道程・研究者の心構えについて、NTT未来ねっと研究所、宮本裕フェローに伺いました。

Feature Articles: Digital Twin Computing for Advanced Interaction between the Real World and Cyberspace

■ 概要
実世界とサイバー空間とを結びつける「デジタルツイン」が、IoT(Internet of Things)の進展等により実現されてきています。ネットワークやコンピューティング環境の進化に伴い、あらゆる事物のデジタル化および実世界との融合がますます進展していく未来像を踏まえて、2019年6月に「デジタルツインコンピューティング構想」を発表しました。本稿では構想の概要、適用範囲、アーキテクチャと実現に向けて取り組むべき主要課題について紹介します。
■ 概要
ヒトDTC(ヒトデジタルツインコンピューティング)は、ヒトの外面に関するデジタル表現だけでなく、内面までのデジタル表現をめざします。ヒトの人格や思考といった内面を含む情報をデジタル化することで、今までにない価値を生み出すことができると考えています。本稿では、ヒトDTCを用いた特徴的なユースケースとして、集団の合意形成、共感と他者理解、未来予測と成長について紹介します。また、社会へヒトDTCを浸透させるための課題など、これからのヒトDTCプロジェクトの方向性について述べます。
■ 概要
デジタルツインコンピューティング構想では、ヒトに加え、モノも高精度にデジタル化し、デジタル化されたモノを実在するヒトが活用することで、ヒトの生活をより良いものにすることをめざしています。そのため私たちは、ヒトとデジタル化されたモノとをインタラクション可能にする技術と、デジタル化されたモノやヒトの動きを大規模・高解像・高精度にシミュレーションする技術に取り組んでいます。本稿では、これらの技術への取り組みについて解説します。
■ 概要
デジタルツインコンピューティング実現に向け、実世界とサイバー世界をつなぐサイバーフィジカルインタラクション層で取り組む技術のうち、ヒトのデジタルツインにおける演算処理の結果を実世界のヒトへフィードバックすることにより運動機能における能力拡張を実現する生体信号デコーディング・フィードバック技術と、実世界の物理的な距離と、ヒトに認知的な時間感覚を超え、遅延を解消させる予測提示をフィードバックすることで違和感のない操作を実現するゼロレイテンシメディア技術について紹介します。
■ 概要
本稿では、デジタルツインコンピューティングがリアルとバーチャルが融合した新しいデジタル社会を実現していくための社会的課題を、データ、自律エージェント、仮想社会と、セキュリティ・プライバシ、倫理・制度の3×2のマトリックスに分類して説明します。社会的課題の本質は、人が新たな豊かな生活の実現のためリアルとバーチャルの両方で不都合なく活動が行えることの探求にあります。

Regular Articles

■ 概要
NTT未来ねっと研究所では、海中における高精細な映像データや大容量データの無線伝送に向けて、Mbit/sクラスの海中音響通信技術を研究開発しています。本稿では、海中音響通信の大容量化のキー技術である時空間等化技術を紹介します。

Global Standardization Activities

■ 概要
AI(人工知能)やブロックチェーンなどの新技術は、さまざまなサービスの利便性・効率性を向上させる一方で、多数のセンサを用いた情報収集や学習・データ解析の際に大量のエネルギーを消費するため、導入効果と同様に環境への影響を評価する必要があります。ITU-T(International Telecommunication Union - Telecommunication Standardization Sector)では、AIを含むさまざまな新技術の環境効率評価を検討するフォーカスグループFG-AI4EEが2019年5月に設置され、2019年12月に第1回会合が開催されました。ここでは、FG会合における検討状況について紹介します。

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

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