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5月号 2022 Vol. 20 No. 5

English

Front-line Researchers

■ 概要
ブラインド音源分離研究においてICA(独立成分分析)とNMF(非負値行列因子分解)を発展・統合させたILRMA(独立低ランク行列分析)を国内の共同研究先と発表し世界的に高い評価を得るとともに、自身にとっては新境地であるニューラルネットワークのテーマに踏み込んだ澤田宏上席特別研究員に、研究成果と研究活動を充実させる姿勢について伺いました。

Rising Researchers

■ 概要
IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書によれば、大気中に排出されるCO2のうち森林で吸収される割合が57.7%、そして海洋で吸収される割合も34.6%に上るといわれています。今回は、海洋におけるCO2量を低減させる「ゲノム編集技術を応用した海洋中のCO2低減技術」について、今村壮輔特別研究員にお話を伺いました。

Feature Articles: Development of IOWN with Global Partners

■ 概要
サイバーフィジカル社会に向け、より大容量、低遅延、低電力消費なインフラを実現するには、ネットワークとコンピューティングといったレイヤ個別の高度化から脱却し、フルスタックで技術を再設計する必要があります。NTTでは、この革新に向けたロードマップを2020年4月に策定し、IOWN Global Forum(IOWN GF)にて世界のプレイヤと共同で進めてきました。その成果である6つの文書がIOWN GFより2022年はじめに公開されました。
■ 概要
IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)のユースケースを支えるネットワークとして、必要なときに必要な地点間を光パスでダイレクトに接続可能なオープンオールフォトニクス・ネットワーク(オープンAPN)の技術検討が、IOWN Global Forumにおいて進められています。本稿では、2022年はじめに公開された「Open All-Photonic Network Functional Architecture」の技術文書の内容に沿って、オープンAPNがめざすゴール、技術課題、および機能アーキテクチャを解説します。
■ 概要
インターネットやクラウドコンピューティングによってもたらされたさまざまな技術革新によって社会のあり方が大きく変わってきています。今後は、より一層のデータ活用とAI(人工知能)による高度なサービスが次々と登場することが期待されます。これらのトレンドを支えるためには、デナード則などのデータ処理能力の限界に対する抜本的な解決と、ESG/SDGsの要請によるエネルギー消費削減との両立が必要となります。このような背景の下、IOWN Global Forumでは、新しいコンピューティング基盤として、Data-Centric Infrastructure Functional Architectureを規定し、その初版となるドキュメントをリリースしました。本稿では、このドキュメントについて解説します。
■ 概要
IOWN Data Hubは、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)時代に必要となる、データベースやストレージなどの機能を統合した新しいデータサービスを提供するものです。IOWNインフラの特長を活用しながら既存システムとの互換性を維持することで、IOWN時代の複数のアプリケーションから共通して利用されること想定して検討が進められています。本稿では、IOWN Global ForumにおけるIOWN Data Hubの議論の状況や到達点を紹介します。

Regular Articles

■ 概要
気候変動対策としてCO2をはじめとする温室効果ガス削減への関心は機関投資家をはじめ企業へと広がりをみせています。NTTグループは2040年度に向けた目標として自らのカーボンニュートラル実現を掲げました。私たち研究チームは、CO2削減に貢献する技術として、太陽光エネルギーや水を利用しCO2を別の物質に変換する技術である“人工光合成”の研究開発に取り組んでいます。特に、人工光合成によるCO2変換効率向上やその長寿命化に向けて、CO2ガスを直接利用する反応系を提案し、その構成部材である酸化電極や還元電極の材料や構造に関する基礎研究に取り組んでいます。太陽光のうち利用できる波長域拡大による高効率化や材料劣化抑制による長寿命化が期待できるNiO/InGaN酸化電極と、反応場へのCO2ガス供給増による高効率化が期待できる繊維状Cu還元電極を用いた反応系において140時間連続光照射試験を実施したところ、ギ酸の生成を確認し、140時間平均のCO2変換効率は0.16%でした。

Global Standardization Activities

■ 概要
今後、デジタルトランスフォーメーション(DX)がさらに進む世の中において、安心・安全なネットワークを維持するためには宇宙線起因のソフトエラー対策が重要となります。ここでは、NTT研究所がこれまで取り組んできたソフトエラーに関する最新研究成果、ソフトエラー試験技術のビジネス化およびITU-T(International Telecommunication Union - Telecommunication Standardization Sector)における標準化活動に関して解説します。

External Awards/Papers Published in Technical Journals and Conference Proceedings
外部での受賞もしくは投稿した論文の抄録

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