CAFM
Computer Aided Facility Management
FM(Facility Management;ファシリティ・マネジメント)業務の効率化・高度化を実現するため,開発・実用化したマルチメディア技術を用いたツール。
ツールの概要には以下のものがある。
(1) FM支援システム:BestFM
1996年度より3カ年計画で開発・導入を進め,1998年7月に運用を開始した。本システムにおける情報のネットワークはNTTとグループ企業間での専用イントラネットを利用してWeb経由で情報を提供する仕組み。代表的な機能に「建物110番(ヘルプデスク)管理機能」がある。
(2) 総合ビル運営管理システム:統合FM
従来独立していた「BMS(ビルディング・マネジメント・システム)」,「BAS(ビルディング・オートメーション・システム)」,「CAFM(Computer Aided Facility Management;CADによるFM管理システム)」の各機能および各種データベースをビル内のLANにより一元化・共有化するシステム。本システムは,NTT新宿ビル(現NTT東日本本社ビル)(1995年7月),熱田メディアウィング(1996年1月),NTT品川TWINS+ANNEX(1996年3月),山口県国際総合センター(1996年7月)等に導入されている。
(3) トータルセーフティシステム(WAKENET:WIDE AREA KEY AND EMERGENCY MANAGEMENT SYSTEM BY ISDN NETWORK)
FMサービスの中のセキュリティ業務領域をサポートする。
NTTの業務集約に伴う無人ビルの増加,有人ビルの雑居ビル化に伴う建物出入り者の多様化と建物管理責任の複雑化等の変化に対応するため,開発・導入されているシステム。社員証,貸出証を利用した入退館管理と防犯,火災,水位等のビル警報監視をISDN回線(INSネット64)を使って一元的・効率的に遠隔管理できる。
(4) CADET,CADFT-F
FM情報インフラ構築の基本的ツール。CADETは,建築現況図と呼ばれる建物の配置図,平面図等のCAD化された図面情報をデータベース化し活用しているツール。CADFT-FはCADETの図面情報と土地・建物の属性データ等の文字・数値情報をリンクさせ,主に固定資産管理,スペース管理等の業務をサポートしている。
(5) 建物劣化診断・整備提案システム:ビルマップス
建物外装仕上材等劣化状況と数量を入力し,現状の評価,今後の進行予測を行い,整備の必要度を割り出して,整備計画に結び付けるシステム。
(6) ビルメンテナンス支援システム:PB&L
「建物の維持管理業務を高度でかつ経済的に実施すること」を目的として1993年度より全国の(株)NTTファシリティーズ営業所等に逐次導入したシステム。「PB&L」とは,P:予防保全(Preventive Maintenance),B:事後保全(Breakdown Maintenance),L:法定点検(Legal Inspection)のそれぞれ頭文字をとったもの。