EPOC
Efficient Probabilistic Public-Key Encryption
暗号文を解読するには「スーパーコンピュータを用いても難しいと考えられている素因数分解問題を解く以外に方法はない」ことを数学的に照明した安全性の高い新しい公開鍵暗号方式。
素因数分解問題は,暗号で用いられるその他の問題に比べると,より長い期間にわたって数学者によって検討されてきた問題であり,突然効率的な解読法が見つかる可能性はかなり低いと考えられ,さらに指数関数に基づく落し戸付き離散対数問題を暗号の原理に用いることで,その数学的な特質から暗号文の解読には素因数分解問題を解くしかない,という証明を可能とした。さらに,このEPOCでは暗号文全体の解読のみならず部分情報を解読することすら「素因数分解以外の方法はない」という証明ができた。
ハッシュ関数の出力がランダムであるという仮定と素因数分解問題が解読困難であるという仮定のもとで暗号の安全性を厳密に証明することができるNTTが開発した公開鍵暗号方式。
◆ 《落し戸付き離散対数問題》
ある秘密を知っていれば,効率的に解けるような離散対数問題。このような離散対数問題は,以前は知られていなかった。