用語説明

GMN-CL

Connectionless networking technologies for Global Mega-media Networks

高速かつ高機能なサービスを低コストで提供するための次世代のコンピュータネットワークアーキテクチャで,高度なサービス要求を満足し,規模によらず安定的にネットワークを構築・運用していくための基盤となるネットワークアーキテクチャであり,NTTのメガメディア構想の第1段階と位置づけられるものである。

ルータの機能をパケット転送機能とルーチング機能に分け,パケット転送時のルート解決には分散制御の長所を生かし,ルーチング情報配布には集中管理の技術を取り入れた転送の効率化を追求したアーキテクチャとしている。また,ルーチングに地理的情報を関連付けたアドレスを用いることでバックボーンネットワークの性能を最大限に発揮することを狙っている。このアーキテクチャは,ネットワークの大規模化にも柔軟に対応できるスケーラブルな構造も持っている。

GMN-CLはユーザには既存インターネットプロトコルを見せ,コアネットワーク内ではIPv6フォーマットの独自のコアプロトコルを使用してユーザプロトコルには依存しない柔軟な構成をとっている。

◆ 《メガメディア構想(GMN:Global Megamedia Networks)》

NTTがR&Dの将来ビジョンとして打ち出した3本柱の1つ。メガバイトクラスの情報を1秒程度で転送できる性能を持ち,情報流通ビジネスを強力にサポートするためのフレキシブルな情報流通プラットフォームと安全でモバイル&シームレスな機能を,電話と同程度のコストで実現することを目標とした次世代マルチメディアコンセプト。10 Mbit/sの情報量を1秒程度でエンド・エンドに送ることができる広帯域のマルチメディアネットワークサービスを月額1万円程度のコストで提供することを技術開発目標にしている。

◆ 《GMN1》

GMNの研究開発の第1段階として位置付けられたサービスレベルで,1.5~10 bit/sのアクセス回線,最低帯域保証,ビジネス支援,電子商取引,閉域モビリティ等の機能を2000年頃に実現するように開発を進めている。

◆ 《GMN2》

超高速コンピュータ通信を指向した次世代IPネットワークを構築するための,NTTの最先端の研究開発プロジェクト。位置付けは,GMN1に続く次のステップとして,10 Mbit/sを超えてGbit/sクラスに及ぶ超高速インタフェースを,ユーザに直接提供できる世界をターゲットにしている。GMN2は,新しい通信プロトコルに基づく超高速コンピュータ通信,次世代インターネットにおける新しいQoS,これらに基づく様々なサービス等,幅広いソリューションの提供を実現する。