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10月号 2022 Vol. 20 No. 10

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■ 概要
NTTドコモが発表した新ブランドスローガン「あなたと世界を変えていく。」には、あらゆる「あなた」と一緒に新たな世界を実現したいという想いが込められています。NTTコミュニケーションズとNTTコムウェアをグループに加え、新しいドコモグループとして新たな世界の実現に向けて挑戦する前田義晃NTTドコモ代表取締役副社長に、スマートライフカンパニーとトップとしてのあり方について伺いました。

Front-line Researchers

■ 概要
医療機関における診断、バイタルモニタ、健康診断、AEDなどで広く活用されている心電図はICTの発達と機械学習等の情報処理技術の進歩により、ヘルスケアなどの領域にも活用の場を広げつつあります。また、超高齢化社会における心疾患の増加により、心電図を活用した在宅・遠隔医療のニーズも急速に高まりつつある現代において、医師としての臨床経験を活かし、医療とICTを融合した学際領域の研究に臨む塚田信吾フェローに研究活動の進捗等を伺いました。

Rising Researchers

■ 概要
従来の運動学習は視聴覚を中心とした学習でしたが、初心者が熟練者のような筋肉の使い方を習得するには長い時間をかける必要がありました。今回は、電気刺激を用いて効率的な運動学習を実現する筋肉インタフェース技術について、新島有信特別研究員にお話を伺いました。

Feature Articles: Research and Development toward a Well-being Society

■ 概要
本稿では、情報通信技術の発展に伴う社会のデジタル化を振り返ったうえで、今この時代に求められるWell-beingなデジタル・リアル融合社会とはどのようなものか、そして、そのために行っているNTT研究所の取り組みを紹介します。
■ 概要
本稿では、デジタル・リアル融合の分散型社会において、個人の自律と集団の調和の利他的な共存を可能にするというSocial Well-beingのコンセプトと、人文・社会科学的知見と技術的基盤に資する4つの取り組みを紹介します。
■ 概要
新型コロナウイルス感染症の拡大は、人々の日常生活や社会活動を一変しました。自分や家族の感染に対する不安、行動制限に伴うストレス、生活様式の変化などが、人々の心理面や身体面に大きな影響を与えています。本稿では、生涯健康で過ごせるWell-being社会の実現をめざし、基本的な生活習慣(食事・運動・睡眠)における個人の日常データを可視化し、自分なりに心身のリズムを自己調節するWell-being健康科学研究について紹介します。
■ 概要
NTTでは、人の外面だけでなく価値観や思考など内面まで再現する人デジタルツイン技術を研究しています。人を模したAI(人工知能)やロボットが人類を脅かすディストピアはSFの世界の話ですが、人デジタルツイン技術が人や社会のWell-beingに貢献する未来を実現するには、学際的な幅広い視点から技術のあり方を検討し、取り組むべき社会課題を定めていく必要があります。本稿では、人デジタルツインのグランドチャレンジ「Another Me」「感性コミュニケーション」におけるWell-beingに向けた取り組みを紹介します。
■ 概要
人々のWell-beingは多様であり、個人の心身の状態や価値観、さらには他者との関係性など多くの要因がかかわってかたちづくられます。私たちは、この多様なWell-beingを包括的にとらえ、背後に存在する人間の情報処理メカニズムを理解し、そのメカニズムに働きかける介入法を考え出すことで、人々のWell-beingの向上に貢献したいと考えています。本稿では、現在私たちが進める人の情動を基点としたWell-beingの理解と実現に関する研究を紹介します。

Feature Articles: Adapting to the Changing Present and Creating a Sustainable Future

■ 概要
NTTコミュニケーション科学基礎研究所(CS研)は、昨年創立30周年を迎えました。設立当初より、人と人および、人とコンピュータとの「こころまで伝わる」コミュニケーションの実現をめざして、人間と情報の本質に迫る基礎理論の構築と、社会に変革をもたらす革新技術の創出に取り組んできました。本稿では、CS研における最近の研究成果のいくつかと、今後の展望に向けた取り組みについて紹介します。
■ 概要
話者から離れたマイク(遠方マイク)で音声を収録すると、残響や他の話者の音声、背景雑音などが混在するため、音声は聞き取りにくくなり、音声認識などの性能も劣化します。本稿では、複数の遠方マイクで収録した音から、話者の近くのマイク(近接マイク)で収録したような高品質な音声を取り出す音声強調の最新技術を紹介します。残響抑圧、音源分離、雑音抑圧を全体最適かつ高速に実現する「統一モデル」、少数マイクで高品質な処理が可能な「スイッチ機構」、さらに、深層学習に基づく音声強調(SpeakerBeamなど)との連携について述べます。
■ 概要
デジタル技術を活用した、日常生活の中でのヘルスケアへの期待が高まっています。私たちはまず心臓に着目し、生体から生じる音や電気信号などを観測しながら、その人のその時々の心臓の状態と働きをコンピュータ上に写し取ることを試みています。本稿では、この試みの中で開発した生体情報の計測技術と、計測した情報を活用するための新たな情報処理技術を紹介します。
■ 概要
デジタルツインを介した集合知形成・協調制御の最新研究について紹介します。サーバ群やIoT(Internet of Things)機器群に分散して蓄積されたデータや分散した制御系を学習可能なデジタルツインを介して協調利用することを考えています。これにより、個ではなく群を効率良く制御したり、分散して観測したデータを使って集合知モデルを形成し、全体の系を最適化することが可能になります。本稿では、デジタルツインを介して交通網やデータセンタ網を賢く制御する研究プロジェクトについて報告します。
■ 概要
数学と物理学とのつながりは古くから多くの成功を生みました。宇宙論などでは現代数学が駆使されています。一方、量子コンピュータづくりにも必要な量子光学の理論研究と現代数学のつながりは必ずしも深くありません。本稿では、量子光学におけるもっとも基本的な理論モデルとされる量子ラビ模型などを取り上げ、それらと現代数学、特に整数論とのかかわりを、対称性の観点からの研究経緯、今後の進め方について、数学の予想を交えながら紹介します。

Regular Articles

■ 概要
通信用鉄塔の錆取り作業を効率的に行う、小型軽量の錆取りツールを開発するために、高出力レーザと回折光学素子を用いて、片手で保持できる、重量500gのレーザヘッドを試作しました。同技術を、建築物のアスベスト除去に応用することにより、アスベストを溶融しながら除去し、除去作業者の健康リスクを低減できる可能性が示唆されました。

Global Standardization Activities

■ 概要
IEC(International Electrotechnical Commission) TC86(Technical Committee 86)はIECにおいて光ファイバ通信に関する国際規格制定を担う標準化組織です。ここではIEC TC86における標準化活動概要と、特に最近の会合で議論された光ファイバ・ケーブル技術のトピックと今後の展開について紹介します。

Practical Field Information about Telecommunication Technologies

■ 概要
故障した電化製品から発生するノイズやラジオ放送波等がメタリック回線に混入すると、電話機での可聴雑音の発生、xDSL回線のリンクダウン、ISDN回線の通信エラー等の通信トラブルが発生することがあります。通信技術の基礎知識をテーマとするシリーズ第72弾となる本稿では、音声系サービスに混入した可聴雑音の事例について紹介し、その原因と対策について解説します。

External Awards
外部での受賞

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